プリウス日記 Prius Diary --- インスパイアー・ザ・ネクスト? ---
2005年3月分

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3月16日 液晶のドット欠けを探す

 なんとなく、どこということもなく、ウェブページを見ていたら、本当は白色のハズのところに、ちらちらとゴミのようにほかの色が見えることに気が付いた。ん?これはひょっとして液晶のドット欠け? なんかすごくたくさんあるように見えるんですけど。ひょっとして、この液晶、もう寿命なのか? というワケで、液晶のドット欠けを、あるのかないのかちゃんと調べてみた。

 さて、パソコンで絵を表示するのはRGB(R=Red、G=Green、B=Blue)の3色の組み合わせであるというのは、みなさんご存知の通り。左の写真は、シーモンキー飼育日記のときに取得した、デジカメのレンズの前にルーペを置いて撮影するというテクニックを使って、プリウスの液晶画面を拡大したもの。
 丸くなっているのはルーペの影。この段階ではモアレ的にぼんやりRGBが見えているが、まだ、ちゃんとIEの“ホーム”ボタンの色がわかる。つまり、オレンジの屋根に白い壁。そしてグレーの背景。

 上の写真の中央部分をもっと拡大してみたところ。拡大というか、実はこっちが撮影した等倍で、上のほうが縮小。
 RGBそれぞれのドットがよく見えている。白い部分はRGBすべてが点灯し、オレンジの屋根部分はRとGしか点灯していない。また、影になっているところは、RGBそれぞれの明るさが少し暗くなっていることもわかる。パソコンは、基本的には、このようにRGBそれぞれを256段階の明るさで表示し、約1677万色表示を可能にしている。

 ちょっとわかりにくいが、冒頭で言った、本来白いハズのところを写したもの。ドット単位で、水色や黄色、紫の点々がいくつも見えている。
 ドット欠けというのは、パソコンで言うところの1ドットではなく、RGBのうちのひとつでも表示されていないものがある状態のことだから、左の写真のように違う色の点として見えてしまうワケだ。それにしても、これを見ると結構たくさんあるように見える。現実には画面を見ていてこの写真のようにドットが見えることはないからもっと目立たないが。

 これは、上の写真のうち、水色に見えるドット部分を拡大したもの。矢印を書き込んだRGBの組み合わせがそれ。
 水色に見えるということは、RGBのうち、Rが点灯していないということだが、このように拡大してみると、実は点灯していないのではなく、わずかに暗くなっていることがわかる。つまり、256段階の明るさのうち、最大の明るさに限界があるということだ。写真でみるとほんとに微妙に暗くなっているだけだが、離れて見るとちゃんとここだけ水色に見えるというのは面白い。人間の目でそう見えるだけでなく、デジカメで撮ったものでも水色になっているのも興味深いところ。

 さて、上の写真で、水色や黄色や紫に見えていたということは、このRが少し暗いということのほかに、GやBだけが少し暗いところもたくさんあるということだ。ひょっとしたら、暗いだけでなく、まったく点灯していないところもあるかも知れない。

 というワケで、まずはBだけを表示させて拡大撮影してみた。
 やりかたは簡単で、グラフィックソフトで純粋な青(R,G,B=0,0,255)を全画面に表示させただけ。それで、グラフィックソフトの筆のカーソルがいっしょに写っている。これは撮影のピント合わせのガイドとしてわざと写しこんでいるもの。

 この写真でも6つ(すぐ下で述べるように実は5つだが)の青がちゃんと表示されていないことがわかる。ちゃんと数えてはいないが、画面全体ではいったい、いくつくらいになるのだろうか?

 上の写真の筆の下部分をさらに拡大したもの。矢印を入れた3つの点がちゃんと表示されておらず、1と2は少しだけ暗くなっていることがわかる。
 問題は3で、実はこれ、本当の黒と、少しだけ暗くなっているBとを比較するため、グラフィックソフトで黒い点を書いたもの。なので、ここは表示されていないのが正解。このことから、本当に点灯されていなかった場合のBの暗さもわかる。やっぱり1と2は、点灯していないのではなく、暗いだけだということだ。

 ところで、1と2では暗さが違うように見える。そこで、これがどのくらいの明るさに相当するのか調べてみた。写真にはうまく撮れなかったが、255を最大の明るさとして1のほうが50くらい、2のほうが30くらいだった。思った以上に暗い。上のほうでは微妙に暗いと書いてしまったが、実は1/5から、1/8程度の明るさしか出ていなかったということだ。

 同様にして、Rだけ、Gだけを表示し、拡大したところ。矢印は、Bの写真と同じ位置にある、比較のために置いた本当に黒い点。RもGも同じように、点灯していないのではなく、実は点灯しているのだが、明るさが足りない状態であることがわかった。

 ところで、実はドット欠けには、本来点灯すべきドットが点灯していないというほかに、本来点灯してはいけないドットが点灯してしまっている場合というのもある。つまり、真っ黒な画面を表示しているハズなのに、赤や緑や青の点が見えてしまうということだ。
 そこで、黒一色の画面を表示してみて、点灯しているところがないか、画面中をルーペで一生懸命探してみたら、そんな点が3つ見つかった。赤が1つ、緑が2つだ。しかし、よっぽどよく見ないとわからない程度で、写真にもうまく写らなかった。暗くなっている点と同様、点灯しているのだが、暗い色で点灯しているのかもしれない。

 さてさて、これらは“ドット欠け”と言えるのであろうか? まったく点灯していないのだったら、確かにドット欠けと言って構わないのだろうが、点灯はしているが暗いだけ、の場合、表示不良ではあるがドット欠けとまでは言えないという微妙(ある意味、絶妙)な状態なのかもしれない。それに、実用上はほとんど気にならないのも事実。最初にこの現象に気が付いたときのように、真っ白い画面を表示しているときによく見ると気が付く適度。色つきの画面では、気にしてよく見れば確かにわかるが、気にしなければ気にならない。特にテレビを見ているときは、画面から離れていることもあって、まったく気にならない。

 というワケで、まぁ、しばらくはがまんして使うことにしました。

 


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